医療法人社団 はやしクリニック

広島市佐伯区の 内科,循環器科 はやしクリニック

〒731-5116 広島県広島市佐伯区八幡1丁目22-11
TEL 082-929-0884

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高血圧・高脂血症・糖尿病

   高血圧(→)

   高脂血症(→)

   糖尿病(→)

   コレステロールを下げるポイント(→)

   中性脂肪を下げるポイント(→)




 

高血圧

高血圧

●高血圧の別名はサイレント・キラー(沈黙の殺し屋)です。
高血圧は動脈硬化を促進させる作用があり、特に脳卒中や心肥大との関係性が強く、病気が進行した場合は生命にもかかわります。しかし自覚症状はほとんどないことから、サイレント・キラー(沈黙の殺し屋)と名付けられています。
 

●高血圧の診断基準↓  JSH(日本高血圧学会)2019の新ガイドライン

高血圧とは 最高血圧が140mmHg以上  または  最低血圧が90mmHg以上のもの。
(ただし家庭血圧では135mmHg以上または85mmHg以上となります。)
(高値血圧) 最高血圧が130~139mmHg  かつ/または  最低血圧が80~89mHgのもの。
(正常高値血圧) 最高血圧が120~129mmHg  かつ  最低血圧が80mmHg未満のもの。
正常血圧とは 最高血圧が120mmHg未満  かつ  最低血圧が80mmHg未満のもの。
  ◆家庭血圧のはかりかた
(朝)→起床後1時間以内,排尿後,服薬前,朝食前,座位で1~2分の安静後
(夜)→就寝直前,座位で1~2分の安静後
◆規定では,朝夜それぞれ2回測定して・2回とも記入して・平均値を求めることになっていますが,煩雑なため,2回測定して低い方の値を記入してください.1回だけの測定でもかません.

・外来でお渡しする「血圧手帳」を有効にお使い下さい。
・2019年の新ガイドラインでは危険因子の内容によって低・中・高リスク群に3分類され,各リスク群ごとの対応方法や,合併疾患により異なる治療目標が定められています.

●高血圧の食事療法の基本は減塩食です。こちらもご覧下さい。
●高血圧の運動療法についてはこちらをご覧下さい。
●高血圧の薬物療法について
血圧の絶対値を下げることが最も重要です。Ca(カルシウム)拮抗剤は効果発現が早いことから一般診療所で最も多く用いられています。ARB(アンギオテンシンII受容体拮抗薬)はそれに比べると効果が現れるまでにやや時間がかかりますが,腎臓保護作用がある等の優れた作用が認められています。


●早朝高血圧の話
朝も夕も血圧が高いが、夕の血圧よりも更に朝の血圧が高い状態を指します。(1)夜間からの高血圧が引き続いて早朝まで続くパターンと、(2)夜間は下がっていた血圧が早朝に著しく高くなるパターン(サージ型)の二つのタイプがあります。両者とも脳卒中のリスクを一段と高くします。

●拡張期血圧の話
収縮期高血圧より拡張期高血圧の方が悪いのではとよく相談を受けますが必ずしも正しくありません。若い人などで高血圧の初期には拡張期血圧のみ上昇し、少し遅れて収縮期血圧が上昇することはよく見られる現象です。収縮期血圧も拡張期血圧もともに下げることが必要です。

●血圧計貸出しのお知らせ
健康診断等で高血圧を指摘されて初めて受診された方に,1ヶ月程度,血圧計を貸出ししています(13台あります).
健康診断で血圧が高くても,自宅では正常であることは,よくあることです.本当に治療が必要か否かは,一回の健康診断だけでは決められません.

 

高脂血症

高脂血症

●コレステロールは特に心筋梗塞との関連が深いことがわかっています。
●中性脂肪は以前はコレステロールほど重要視されていませんでした。しかし近年ではメタボリックシンドロームとの関連性・飲酒との関連性・脂肪肝との関連性等から注目度が高まっています。
●高脂血症 で牛肉の霜降り状態やフォアグラ状態にならないようにしましょう。
[牛肉の霜降り=筋肉に脂肪がたまった状態/フォアグラ=脂肪肝そのもの]
 

●脂質異常症の診断基準↓  (2022年ガイドライン)
(1)LDL(悪玉)コレステロール値が140mg/dl以上,
(2)HDL(善玉)コレステロール値が40mg/dl未満,
(3)トリグリセリド(中性脂肪)値が
       空腹時では150mg/dl以上,
       食後   では175mg/dl以上,
(4)Non-HDLコレステロール値が170mg/dl以上,
いずれかにあてはまる場合を脂質異常症と診断します。
 
◆自分の持つ下記の危険因子の状況によって,各自の目標値が異なります.
(1)心筋梗塞または脳梗塞の有無
(2)糖尿病・慢性腎臓病・足の動脈疾患の3疾患の有無
(3)性別・収縮期血圧値・糖代謝異常の有無・LDLコレステロール値・HDLコレステロール値・現在の喫煙の有無の6項目から集計されたポイント数を,「久山町研究のスコア分類」に当てはめる.
(4)上記1~3により,低リスク・中リスク・高リスクに分類され,各々の治療目標値が決まります.

■リスク別の LDLコレステロール/Non-HDLコレステロール/HDLコレステロール/中性脂肪(空腹時/食後)の目標値
低リスク→ 160未満と, 190未満と,  40以上と, 150/175未満
中リクス→ 140未満と, 170未満と,  40以上と, 150/175未満
高リスク→ 120未満と, 150未満と,  40以上と, 150/175未満
二次予防→ 100未満と, 130未満と,  40以上と, 150/175未満
*当院にも多数いらっしゃる,心筋梗塞後のような特別な高リスク例では,LDLコレステロールの目標値が70mg/dlに設定されます.

 
●高脂血症の食事療法についてはこちらをご覧下さい。
●高脂血症の運動療法についてはこちらをご覧下さい。
●高脂血症の薬物療法について
コレステロールを作る酵素を阻害してその値を下げるスタチン系の薬は、コレステロール値を下げるだけでなく、動脈硬化の進行を防ぐ働きもあることがわかってきました。


●脂肪肝の話
肝臓の中にたくさんの中性脂肪が貯まる病気です。
もともと肝臓は食事中の糖や脂肪を蓄える働きをしていますが、食べすぎると貯まる量も増えてしまいます。また肥満や糖尿病の人はインスリンの作用不足によ り更に肝臓に脂肪が貯まりやすくなります。現代の飽食の時代ではもっともよくみかける病気の一つです。健康診断で肝機能異常とされた方の多くは脂肪肝が原 因です。
超音波(エコー)検査で肝臓が白く輝いて見えることで診断できます。

 

コレステロールを下げるポイント

入れない ●食物からの取込みを少なくする.
→コレステロールを多く含む食品(鶏卵・魚卵・内臓等)を食べ過ぎない.
●食物線維は,腸からのコレステロール吸収を抑制します. 
作らない ●過食による過剰エネルギー摂取は,肝臓でのコレステロール合成を高めます. 
ためない
(出す)
(分解する)
●動物性脂肪に多く含まれる飽和脂肪酸は,コレステロールを増やします.
~LDL受容体(コレステロール処理)の合成を低下させて,コレステロールを増やします.
●魚に多く含まれる不飽和脂肪酸は,コレステロールを減らします.
①肝臓で,コレステロール→胆汁酸への変換を促進して,コレステロールを減らします.
②LDL受容体(コレステロール処理)の合成を促進させて,コレステロールを減らします.
●食物線維は,コレステロールの再吸収を阻害して,便として体外に排泄.
●運動して,コレステロールの原料となる中性脂肪を燃やす. 

●「コレステロールを下げる食事のポイント」のダウンロードは こちら
 

中性脂肪を下げるポイント

入れない ●食物からの取込みを少なくする.
→中性脂肪や飽和脂肪酸を多く含む食品(動物性脂肪等)を食べ過ぎない.
●食物線維は,腸からの糖(←中性脂肪合成の材料となる)の吸収を抑制します.
作らない ●過食で余った糖分は,(肝臓での)中性脂肪合成の材料になります.
→炭水化物を食べ過ぎない.
●内臓脂肪に蓄えられた中性脂肪は代謝が活発なため,容易に脂肪酸に分解されて肝臓に流れ込みます→肝臓に流れ込んだ脂肪酸は,そこで中性脂肪に再合成され,血中に出て行きます(=高中性脂肪血症).
●果糖(~くだもの) は,急速に吸収され・かつ殆ど全てが,糖の合成にまわらずに中性脂肪の合成にまわります.(ちなみに砂糖=果糖+ブドウ糖です)
→くだものやジュースを取り過ぎない.
ためない
(出す)
(分解する)
●アルコール分解中は,中性脂肪の分解がストップします.
→アルコールを飲み過ぎない.
●メタボ体型や肥満の人では,インスリンの働きが悪いため,中性脂肪を分解する酵素(リポタンパクリパーゼ)の働きも悪くなります.
●運動は,中性脂肪を分解する酵素(リポタンパクリパーゼ)の働きを活発にします.

●「中性脂肪を下げる食事のポイント」のダウンロードは こちら
 

糖尿病

糖尿病
糖尿病の3大合併症のイラスト↑
図の出典:坂植直樹,目で見てわかる糖尿病(2)P34,診断と治療社


●糖尿病の治療目標
血糖値を下げることだけではなく、三大合併症等の発現を防ぎ、動脈硬化による心筋梗塞と脳梗塞を防ぐことです。
理想的にはHbA1c 6.0%未満ですが、まずは合併症予防のためにHbA1c 7.0%未満を目標にしましょう。

●糖尿病の診断基準↓血糖値とHb A1cと症状から診断します.
(1)空腹時血糖が126mg/dl以上,(2)随時血糖が200mg/dl以上,(3)75g糖負荷試験で2時間値が200mg/dl以上,(4) Hb A1c(ヘモグロビン・エー・ワン・シー)が6.5%以上,のどれかがあてはまる場合を「糖尿病型」とする。
(4)空腹時血糖が110mg/dl未満,(5)75g糖負荷試験で2時間値が140mg/dl未満,のいずれもが当てはまる場合を「正常型」とする。
・「糖尿病型」「正常型」のいずれでもないものを「境界型」とする。
・血糖値とHbA1cともに「糖尿病型」の場合→「糖尿病」と診断する.
・血糖値のみ又はHbA1cのみ「糖尿病型」の場合は再検査にて決定.

●糖尿病の三大合併症
(1)糖尿病性神経障害
手首より先と足首より先の領域に症状が強く出る「手袋・靴下型」の神経症状が特徴的です。
(2)糖尿病性網膜症
失明の原因の中で一番多い疾患です。定期的な眼科受診が必要です。
(3)糖尿病性腎症
血液透析の原因の中で一番多い疾患です。蛋白尿が出現するような進行した状況に陥る前に発見することが大切です。
すなわち「微量」アルブミンの定期検査が欠かせません。当クリニックでは即日測定できます。6カ月に一回位測定するとよいでしょう。
すでに糖尿病性腎症の段階にある人は、その進行を遅らせる治療が必要です。そのためには意外かもしれませんが、血糖のコントロール以外に血圧を普通の人より厳しく(低く)コントロールすることが必須です。
糖尿病と高血圧の合併例に最も適した薬は当クリニックでも多用しているARB(アンギオテンシンII受容体拮抗薬)系の薬剤です。

●血糖値とHb A1c値
血糖値はその日の瞬間風速を、Hb A1c(ヘモグロビン・エー・ワン・シー)は一カ月の平均風速を示すと考えて下さい。
三大合併症の予防には平均風速,すなわちHbA1c(NGSP値)を下げることが必要です。
理想的にはHbA1c 6.0%未満ですが、まずは合併症予防のためにHbA1c 7.0%未満を目標にしましょう。

●食後高血糖の危険性
Hb A1cが正常の段階でも,食後高血糖が存在すると,既に大血管(心臓や脳や下肢の血管)の動脈硬化が始まります。頸動脈エコー検査や糖負荷試験などで早期発見に努め,軽度のうちから治療を始めることが肝心です。

●糖尿病の食事療法についてはこちらをご覧下さい。
糖尿病の食事療法で強調したいことは、「糖尿病で食べてはいけないものはない。」ということです。量にさえ気をつければ、かなりバラェティに富んだ食事がとれます。前向きに考えていきましょう。糖尿病の人は一度は「食品交換表」という言葉を聞いたことがあると思います。非常によくできたテキストですが、私の実感では、これを使いこなせるのはごく一部の人のみと思われます。「食品交換表」に挫折した人や、これから食事療法を行いたいがめんどうなことはいやだという人は,クリニックに展示してある「コマ模型」をご覧下さい。

●「糖質を減らす食事のパンフレット」のダウンロードは こちら


●糖尿病の運動療法についてはこちらをご覧下さい。
●糖尿病の薬物療法について
最近さまざまな種類の新薬が出てきて糖尿病の薬物療法の体系は一変しました.糖尿病の色々なタイプに合わせて,内服薬の選択肢が増えています.ただしはやしクリニックでは,インスリン注射を用いた治療は行っていませんのでご了承願います.


糖尿病の食事療法・運動療法・薬物療法についてもう少し詳しく知りたい方は糖尿病教室を参照ください。
あまりにも広範囲の内容ですが,糖尿病のポータルサイトとも言うべき糖尿病ネットワークのHPも記しておきます。

●シック・デイについて
糖尿病の方が病気になって食事量が減った時には、それなりの対応が必要です(シックデイ・ルール)。病気の時はインスリンと反対の作用のいろいろなホルモンが出て血糖値を上げようとしますが、一方で食事量が減って血糖値が下がる要素もあり、いろいろなケースが考えられます。

(1)食事量が半分位の時
水分だけはなんとか多めに取って下さい。アマリール・スターシス・エクア等は食事量に比例して半量に減らしますが,止めてもかまいません。セイブル・メトグルコ・スーグラ等は一時的に中止します。アクトス等は続けられますが,止めてもかまいません。
(2)食事が半分以下または全く取れない時
内服薬は全て休薬してください。検査(血糖と尿ケトン)と点滴による水分補給が必要です。

 

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